HPを別窓で開く
 

 : 底面濾過器を敷かずに底床材を敷いてしまって大丈夫なのでしょうか

 はじめて水草水槽にチャレンジします!60cm水槽で外部濾過の予定です。底床は水槽にいきなり砂利を敷いてしまっていいんですよね?熱帯魚は3年ほど飼っているんですけど底面濾過も置かないでいきなり厚く砂利を敷くことにすごく抵抗(?)があるんです。底の方で水が腐ったりしないのでしょうか・・・?


 : 他の濾過器を使うのでしたら底面濾過は要りません。それで問題ありません。

  どの飼育書を見ても「底床の中の通水性は重要」とか「通水性が悪いと根が腐る」とか書かれていますし、今まで底面濾過をお使いになってこられたのなら、それを無くすことに抵抗感があると思います。
  しかし、実際のところ、底床の中に通水性など要りません。腐ったような状態にもなりますが、底床をひっくり返すような無茶なことをしない限りそれで魚や水草に問題がでることもありません。かえって、微生物が棲みつきやすくなったり底床下に施肥がしやすくなったりといったメリットがあります。
  現状、水草水槽に関する情報では、「底床の中に通水性など要らない」と言っているのは私と最近はこのサイトの影響を受けている人ぐらいで、それ以外の方はみな「通水性が重要」と言っておられるし、どの本にもそう書かれていますので、きっと不安に感じられたのだと思いますが、こういうことは実際にやってみればすぐに分かることです。底床に通水性など無くてもちゃんと水槽は立ち上がりますし、魚も水草も元気に育ちます。それは通水性をもたせた場合とあまり差がありません(ただし、逆に言えば少しは差があります)。また、上述のようにかえって良い面も出てきます。心配要りません。
  以上の点とは別に、底床として使う材料のことですが、「砂利」については注意が必要です。販売されている砂利には水質をアルカリ側に傾ける製品がときどきあります。弱アルカリ性を好む魚や水草を育てるならそれで都合は良いのですが、最近の主流は弱酸性の魚と水草です。これらを育てるのには向きません。したがって、まずはその砂利が水質にどのような影響を与える製品なのか実際に何日か水に浸けてpHをチェックして下さい。
  砂利が水質に影響を与えないことを確認できたらそのまま水槽に敷いてしまって構わないのですが、もし、「微生物がたくさんいる水槽にしたい」とか「水草の生長を促進させたい」というご希望をもっておられるのでしたら、砂利の下に何か敷き込んだ方が良いと思います。というのも、微生物を増やすには底床の中に有機物がある程度溜まっていることが重要なのです。また、水草は水質さえきちんと合っていれば育ってくれますが“土”に植えることで生長が促進されることが多いのも事実です。ですから、“砂利”を“土”に近づけた方が水草の生長にとって良いと言えます。したがって、砂利を敷く前に何か有機物を多く含んだものを敷きその上に砂利を敷くと、より良い結果を得られる可能性があります。下に敷くものとしては、テトラ社の『イニシャルスティック』などの製品が市販されています。また、知識が揃ってくれば、ピートなどを使って自分で工夫することも可能です。


BACK