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 : 水草水槽に適しているのはどのスネールだと思いますか

 水草水槽にコケ掃除と残飯掃除を兼ねてスネールを入れようと思っているのですが、種類によっては「殖え過ぎて収拾がつかないようになる」と聞きます。どの種類をどのくらい入れれば良いでしょうか。


 : 水草水槽の現在の主流である“弱軟水の水草水槽”に導入するならば、「(レッド) ラムズホーン(インドヒラマキガイ)」がお薦めです。

  ただしラムズホーンにも短所はあります。
(1)比較的大きいので水槽の中でやや目立つ
(2)pHや硬度を低くし過ぎると殖えなくなる
といったところが挙げられます。
 一方、長所を挙げると、
(1)不必要になった場合、ある程度大きくなる貝なので水槽から出すのが他種と比べると容易
(2)コケ予防に効果的であるにもかかわらず食害が発生しにくい
(3)入手が比較的容易である
(4)特に赤いタイプ=「レッドラムズホーン」は鑑賞に堪えられる美しい貝である
(5)カビや病原菌発生の元になりそうなものを積極的に摂取してくれます。
  ラムズホーンの他には「ヒメタニシ」や「サカマキガイ」、「モノアラガイ」、「ヒラマキミズマイマイ」といったところも水槽の状況によってはお薦めです。
  「ヒメタニシ」は比較的大きいため個体数の管理がしやすい反面、少しpHや硬度が適正範囲を下回っただけですぐに死んでしまう側面があります。
  「サカマキガイ」や「モノアラガイ」は、ヒメタニシやラムズホーンなどに比べると低めのpHでも耐える傾向がありますが、逆にpHが高めになったときに大増殖する危険性を孕んでいます。
  「ヒラマキミズマイマイ」は大変丈夫で、少々の高温やpHの高低には平気で適応してくれます。しかしその分、大増殖につながるおそれが高い種類です。

  また、水槽が弱アルカリで硬度を高めに保たれているものならば、「ヒメタニシ」が一番のお薦めです。そして次点は、やはり「ラムズホーン」です。硬度が高めの水槽では、サカマキガイ、モノアラガイ、ヒラマキミズマイマイなどはまったくお薦めできません。大増殖につながる可能性が非常に高いからです。大増殖すると食べ物に困って水草を食べ始めます。

  その他、水草水槽用のスネールとして何種類か売られていますが、「石巻貝」や「カノコガイ」の仲間は低pHの淡水水槽では飼うのが難しいです。またアップルスネールやジャンボタニシは水草を食べられる可能性が高いので導入は危険です。カワニナの仲間も同様です。

 <まとめ> 人によってはスネールの仲間は「クネクネしていて気持ち悪い」ということで水槽に1匹でもいるのが許せない場合もあるでしょうが、“水槽内の生態系”という観点からはいた方が安定性が増すので、自分の水槽に適したものをいろいろと試してみることをお勧めします。


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