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 : 底床中とガラス面で見つけたクネクネした小さな生き物を見つけたのですが、正体が分かりません。何でしょうか。

  先日ソイルの中で、ミミズのような生き物を見つけました。一時期、冷凍赤虫をエビに与えていたので、「これがうわさのプラナリア?」と思ったのですが、ネットなどで見るものとは若干違うようです。大きさは、2〜3cmぐらいで伸び縮みします(でも、最近成長して大きくなったような・・・)。 色はミミズと同じようなピンクです。ガラス面とソイルの間で見つけました。夜も観察してみましたが、特に泳いだり、ガラスにくっついたりはしてないようです。ソイルの中をミミズのように移動しています。一度、掘り出してみましたが、水中をうねうねと泳いでいました。ソイルにもぐる早さはとても早いです。何匹もいるようです。太さは1mmぐらいですが、伸び縮みするので縮んだときは、もう少し太いです。片方の端でガラス面やソイルに張り付き体を固定しているようです。そして反対側の先っぽは、細長くなっていて、何かを探すように前進しています。 このクネクネした小さな生き物
はなんでしょうか?それとガラスにも小さなものが何匹かついていました。ちょっと違う種類のように見えました。


 : 実物を見ることができない状態で判断するのはまず無理です。実際に見ることができるご本人が判断されるのが確実でしょう。

  とても詳しく説明していただいたのですが、実際のところ、水槽に発生するクネクネしたものは何種類もあります。ですから、第三者がその正体を言い当てることはまず無理です。以下に手掛かりをいくつか挙げておきますので、「これかな」と思われるものがあったら、それを検索にかけ、さらに詳しい情報を入手して実物と照らし合わせてみて下さい。

○イトミミズの仲間
環形動物。ほとんど底床の中にいます。ある程度伸び縮みしますが、丸くなるほどは縮みません。見た目は土中のミミズを細くしたような感じです。大きくなると10センチ近くになりますが、水槽の中では数センチ止まり。全身が輪の連続のような形(節)をしています。色はオレンジ色から赤色。伸び縮みを繰り返しながら移動します。
○ミズミミズの仲間
環形動物。イトミミズとよく似ていますがこちらの方が小さく、水槽の中では大きくなっても1センチぐらい。ガラス面によくつきます。またクネクネしながら水流に流されている姿も見かけるはずです。色は白から薄いオレンジ色。虫眼鏡で観察すると尾の先に小さな握りこぶしのような小さな膨らみがあるはずです。全身の節から毛(棘)が生えています。ガラスについていたのはこれかもしれません。
○プラナリアの仲間
扁形動物。底床の表面やガラスにいて、扁平な身体で長く伸びたり円形に近いぐらいまで縮んだりします。虫眼鏡でよく観察すると片端に「目」があるはずです。水槽の中では大きくなって3センチぐらい。全身に模様はほぼ無く、のっぺりとした身体つきをしています。色は黄土色から赤色。多くの種類がやじり型の頭部をもっています。移動のときはあまり伸縮せずゆっくり滑るように進みます。
○線虫の仲間
線形動物。先がとがっていてほとんどが無色透明です。前の3つにくらべるとずっと小さく虫眼鏡でも見つけにくいものがほとんど。表面は平滑。ゆっくりスムーズに移動しますが、水中にいるときはしばらくじっとしていてときおり激しく身体をクネらせます。ご質問のものがこれである可能性は低いでしょう。
○ヒルの仲間
環形動物。水槽の中に主に入り込むのは線虫などを食う種類のヒルです。大きく伸びたり縮んだりします。成長した個体が伸びたときには5センチぐらいになります。ただし、水槽の中では栄養が足りないせいかヒョロヒョロになるようです。ミミズの仲間と違ってヒルの身体には節がありません。お書きいただいた情報からして底床の中にいたのはこれの可能性が高いように思います。
○アブラミミズの仲間
環形動物。大きくなっても5ミリぐらい。頭がずんぐりしているのミズミミズなどとは区別しやすいと思います。特にミドリアブラミミズには毛が生えているので(右画像)、見ればすぐに分かるはずです。グネグネノロノロと移動します。

 底床内にいる可能性があるものは、他にもオヨギミミズの仲間や繊毛虫の仲間、アカムシ(ユスリカ)の仲間などいろいろありますが、よく見られるのは上に挙げたぐらいだと思います。実際のものと比べてみて下さい。


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