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 : メタルハライドランプは水面からどのくらいの高さに設置するのが最適でしょうか

 自作でメタルハライドランプを作ってみたんですが、水槽のどのくらい上につけるのが最適か着ける段階になって迷っています。あまり近いと熱で水が熱くなりそうですし、離し過ぎると光量が不足になりそうです。それと、光があたる面積はどのくらいが良いのでしょうか。やはり底面全体にまんべんなく当たるようにしないとダメなんでしょうか。 


 : 製品や使い方によって異なるので一概に言うことはできません。まずは水面から球の先が45cmぐらいなるように設置し、そこから微調整するのが良いと思います。

 メタハラの設置位置(高さ)は、「何cm水槽に何Wなら何cmの高さ」と明確に答えられるものではありません。セードの形状(広がり方)や球の性質、水槽の大きさ、水槽の中の生体など様々な要素が絡む問題だからです。場合、場合で答えが異なるので、実際には「自分で様子を見ながら調整して決めるしかない」と言えるでしょう。
 自分で調整して決める際に考慮しなければならない主な点は以下の通りです。
1.セード(傘)の形状 : 広がり方が違えば当然照射する面積も異なってきますよね
2.球の性質 : ランプ球は製品によって光の広がり方が違っています。狭い範囲をスポットライトのように照らすものもあれば、広角に照射するためのものもあります。
3.水槽の前後にはみ出る光の量 : 特に丸いセードのメタハラだと幅を広くあてようとしてランプを上の方につけると、照射面積が前後にたくさんはみ出てしまいますし、前後のはみ出しを少なくしようとする水槽に近づけると水槽の横隅に当たらない部分ができてしまいます。はみ出しを多く作ってしまった場合は水槽の前面が光の反射で光ってしまって水槽の中が鑑賞できなかったり、そのままにしておくと壁に日焼けを作ってしまったりもします。
4.中の生体の性質 : 強い光を好む生体もいれば弱い光を好む生体もいます。特に水草は敏感ですので、自分が育成している種類によってはランプを水面に近づけたり離したり、といったことに気をつけないといけない場合もあります。
5.ランプの熱 : 蛍光灯に比べるとメタハラは消費電力の大きいものを使う傾向があると思います。したがってランプが発する熱の量は蛍光灯の場合よりも深刻になります。特に夏場は、ランプを少し水面に近づけるだけで水温がグンと上がります。
6.目に入る光の量 : 高い位置にランプを設置すると、光がセードからはみ出て目に入ります。そうするとまぶしくて水槽の鑑賞どころではありません。また、幼い子供がいる家庭ならば、子供の目に入る光のことも考慮しないといけません。明るいランプは子供の興味を刺激するようで、幼い子供がランプを見上げて凝視し続けるようなことがよく起きます。もちろんそういったことは目に大きな障害を引き起こしかねません(だから幼児がいる家庭にメタハラの使用はお勧めできません)。またこの点は、水面からの高さだけでなく、水槽や水槽台の高さを含めた全体的な設置高さも関係してくるので全体的な考慮が必要です。
7.手入れのしやすさ : 水槽に高さがあって、かつ、ランプが水面に近いと水槽の手入れのときにランプが邪魔になります。熱いランプのセードが顔にふれて「ふんぎゃ〜」と鳴くことになったり、水滴が球について破裂し水槽の中にガラス片が散らばって泣くことになったり、と、いろいろトラブルが発生します。
  以上、最低限これぐらいのポイントはチェックしましょう。そして、あとは実際にランプを上下させて決めて下さい。
  とは言っても、まったく手掛かりが無い状態からだと大変ですよね。ですから、目安としては、まずはランプの先端が水面から45cmぐらいになるように設置してみて下さい。そこから少しずつ上下させて最適な高さを見つければ良いでしょう。その際、熱くなった球が水面についてしまわないように厳重な注意が必要です。球が破裂することがあります。念のために水槽にはフタを載せておきましょう。また熱くなったセードに腕が触れてしまうことが無いよう、長袖のシャツと軍手をつけて作業した方が安全だと思います。


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