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 : pHと硬度が高めの石組レイアウトで弱酸性を好む魚は飼えますか

  水槽を立ち上げて1週間ほど経ちました。現在のpHは7.6です。水槽には石をレイアウトしアジアと南米産の水草を9種類ほど入れてあります。まだ魚は入っていません。ちなみにKHは4dH、GHは3dH、亜硝酸は、0.3mg/lで、自宅水道水は7.5pHです。また、CO2添加、大磯砂を使用してます。目立ったコケはまだ生えてません。この水槽で、カージナルテトラやゴールデングラミーなどを飼いたいと思っています。ところが、本によるとpH5〜6弱軟水が適していると書いてあります。pH7.6では飼えないのでしょうか?もし飼う(pHを下げる)にはどうすればよいのでしょうか?(石組レイアウトの変更はしたくありません) 


 : 魚は飼えないことはないでしょう。それよりも水草が問題になる可能性が高そうです。よって、導入する生体の種類の再検討か、石組みの使用の再検討か、どちらかをお勧めします。

 結論から言えば、 カージナルやゴールデングラミーは、大抵の場合、水合わせをしっかり行って導入することでpH7.6でも飼育が可能です。問題は、むしろ水草の方だと思います。水草の方がpHや硬度に敏感で、適応できる範囲も狭いものです。今の水質では綺麗に育てることができる種類はどうしても限られてしまうでしょう。
 水質のコントロールという面から考えると、石と大磯砂の両方を入れた水槽はどうしても難しいところがあります。両方ともpHと硬度を上げる作用をもつからです。常にpHと硬度を上げようとするものを中に含んだ状態でpHと硬度を下げる手当てをしても、その効果は一時的なものにとどまるか、あるいは水質の不安定化を招いてしまいます。ですから、本当ならば、水槽をセットする前に、底床やレイアウト素材などと、収容する魚や水草との組み合わせをよく検討しておくべきなのです。
  ご質問の水槽の場合は、石組みのレイアウトは変えたくないということなので、生体の方を再検討されるのが良いと思います。図鑑などで、中性から弱アルカリ性に適応する水草と魚をピックアップしてみて下さい。弱酸性を好む生体に比べるとどうしても選択の幅は狭くなってしまいますが、けっこういろいろな種類が見つかりますよ。
  あるいは、どうしてもレイアウトは今のままにしておいて、かつ、お書きのような弱酸性を好む生体を組み合わせたい、ということであれば、“ネイチャーアクアリウム”で採られているような方法を考えるしかないと思います。すなわち、ソフナイザーという装置で常に硬度物質を吸着させつつ、かつ、頻繁に換水し、かつ、換水によって不足する養分を頻繁に水槽に補うような維持方法です。ただし、もちろんそのような方法には水質が不安定化を招く危険性がありますし、手間と時間も若干かかります。懸命に行ってもあまり効果が上がらないこともあります。
  よって、私としては、導入する生体の種類の再検討か、あるいは思い切って石組みを止めてしまうか、のどちらかをお勧めします。


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