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 : 底床をソイルに替えたら濁りがおさまりません。どうすればおさまるでしょうか

  一ヶ月ほど前に底砂をADAアクアソイルにしました。セット後、一度は水槽内に粉塵が舞うのがおさまったのですが、最近また再発して換水・フィルターの掃除・マットの交換など行ったのですがそれでもおさまりません。水流もそれほど強いとも思えません。水草の植え替え、換水時などはソイルが舞い上がらないよう注意して行っています。どうか原因と良い解決法を教えて下さい。ここ一ヶ月の経緯をまとめると次の通りです。
●60cm水槽・上部式フィルター(マット粗目×1、ウールマット×2、活性炭×2)・照明20w×2(8〜9h)ADAアクアソイル(アフリカーナ)換水2〜3週に一回1/3程度 / テトラ×20、ヤマト×5、コラドリス×3、オトシン×2
●<5週前> 大磯砂からソイルにリセット。換水1/3。活性炭1/2交換。濁りは3〜4日で落ち着く。
<4週前> 濁りは無し。ウールマット1枚交換とフィルターの汚れを掃除。水草(ナナ含む)少々購入。フィルター再稼動後やや粉塵が…。3日後、粉塵治まり。コラドリス×3オトシン×2購入。発酵式CO2添加導入。
<3週前> 濁りは無し。魚・水草など見た目の状態は良好。
<2週前> 有茎系水草のトリミングと植え替え。換水10リットル。活性炭1/2交換。換水後、粉塵発生。
<1週前> ややおさまるも粉塵は治まらず。再びトリミングと植え替え。ナナに髭状コケ発生。CO2添加ボトル転倒。
<先日> 前週から徐々にオトシン×1とヤマト×4が死に始めました。ナナのコケ大発生。粉塵がおさまらないので再びフィルターの掃除。ウールマットの汚れが酷いので1枚また交換。換水後、流木や葉の上に積もるほど粉塵が舞う。
 


 : 濁りは草の植え替えが原因で、さらにウールマットの交換など“いじり過ぎ”がそれを助長させていると思います。最初の立ち上げ時と同じようにバクテリアを含む微生物の増殖を待ちましょう。

  パソコンの向こう側にある見えない水槽の状態を判断して原因を断言することなどできませんが、お書きいただいた情報の中に明らかにまずいメンテナンスが2つあります。それは、まず底床の交換のあとあまり日を空けずに濾過槽をいじっている点です。底床とフィルター(濾過器)の2つは、水槽の中の水の浄化で大きな役割を担っています。両者には、水の中の不純物を物理的に引っ掛ける働きとともに、そこに水を浄化するバクテリアを棲まわせる働きがあります。特に、バクテリアとそのバクテリアが出すネバネバした物質は重要で、それらが水の中の濁りの素を捕集してます。したがって、底床を交換することはその1つを一時的に失うことになります。そしてバクテリアの数が回復するのに1ヶ月はかかるはずなのに、その1週間後に濾過槽を掃除して濾材も交換してしまっています。すなわち、水の浄化の大きな部分を担っている2つをほぼ同時に失っています。さらに、残ったバクテリアなどがなんとか浄化を行っているのに、再び濾材を交換したり換水したりしたことでお書きのような重篤な結果を引き起こした可能性があります。
  また、ソイルを敷いているのに有茎草を植え替えて維持している点もまずいメンテナンスです。大磯砂などと違って、ソイルを使う場合は水草の植え替えをしないことが前提になります。ソイルでは例外的な場合を除いて有茎草は頭の部分を刈り込むことで維持しないといけません。頻繁に植え替えすれば、底床の中の栄養分が水の中に引きずり出されてしまいコケの原因になりますし、ソイルの生命線である粒の団粒構造も短期間で失われてしまいます。さらに、どんなに慎重かつ丁寧にしたとしても植え替えのたびに土の細かな粉塵が激しく舞い上がってしまいます。
 ご質問の水槽の状況を想像しますと、まず、底床の交換によってバクテリアとそのネバネバが減り、次に濾材の交換と掃除によってバクテリアとネバネバの大半が失われ、そこに草の植え替えによって粉塵を撒き散らしたためにその粉塵が回収されずにフィルターによって水槽の中をグルグル回っている状態だと思われます。
 よって、濁りの対策としては、
1.水草は原則として植え替えない
2.換水とフィルター掃除はしばらく止め、そこにバクテリアとその分泌物が溜まるのを待つ
という2つが重要だと思います。ただし、あまりにも濁りが酷い場合は、適度に換水したり、応急処置としてフィルターの取水口付近に活性炭が入ったネットをぶら下げるのも良いと思います(フィルターにはさわらない)。また、フィルターの吸水口に、テトラの「P-Iフィルター」といったスポンジフィルターを増設するのもあとあとのメンテナンスがしやすいという点からも良いと思います。
  エビの死因ですが、そのご事情だと4つぐらい想像できます。
1.バクテリアが減ったためにアンモニアや亜硝酸が増えてしまった
2..水草を抜いたときに底床下の有毒ガスを巻き上げた
3.発酵式のボトルを倒したときに水槽にボトルの中のアルコールが多く入った
4.昼間水槽の温度が上がり過ぎている
  このうちのどれが本当の原因なのか絞り込むことは第三者には難しいと思います。まずはこれらを念頭に水槽のキーパーご自身でチェックしてみて下さい。


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