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 : 餌は複数の種類を組み合わせて与えるべきでしょうか?熱帯魚やエビの種類別に与えるべきでしょうか?

 初心者なんですが、熱帯魚やエビにどのような餌を与えるのがベストなのか教えてください。やはり複数の餌を組み合わせてバランスを考えながら与えるのが良いのでしょうか。また熱帯魚やエビの種類別に分けた方が良いのでしょう
か?ちなみに私はキョーリンのメダカ餌と日動のメディフィッシュとテトラのテトラプランクトンを混合して与えています。 


 : 水草水槽で飼われる一般的な小型魚やエビならば、例外的な場合を除き、1種類の餌を与えているだけで足ります。

 水草水槽に収容される一般的な小型魚やエビに関して言えば、餌は「食うものなら何でも良い」が基本です。与える餌に不足するものがあったとしても、それは水槽の中で発生するもので補完されるからです。たとえば、動物性の餌を好む魚に植物性の餌ばかり与えていた場合、当然、動物質の栄養が不足してきます。すると魚は水草水槽の中で発生している動物性の微生物=ミミズの仲間やミジンコの仲間などを自分で探して食べます。植物質の餌が不足すれば、植物性のプランクトンやコケをついばんで自分で補充します。極端な話し、中に生態系がしっかり出来上がっている水草水槽なら、餌を与える必要すらほとんど無かったりします。
 したがって、水草水槽では餌の種類に気を遣う必要があまりありません。メダカの餌でも金魚の餌でも、食うものを与えておけば良いと思います。ましてや、キョーリンの『ひかり フレーク』や、テトラの『テトラミン』・『テトラ プランクトン』のように総合的な餌として売られている商品であれば栄養のバランスも優れているでしょうから、それだけ与えておけば大丈夫です。
 あとは、「食えるかどうか」が問題です。魚が上層で餌をすべて綺麗に食べ尽くしてしまっている場合、下層に餌を多く与えないといけないエビがいたら、そのエビは餌不足になる可能性があります。
  ただ、そもそも水草水槽に導入するエビは、ミナミヌマエビやビーシュリンプのようにコケや水草も食べるエビだと思います。したがって、餌が足りなければ不足分をコケなり水草なり自分で食って補うものです。餌を捕まえるのが下手な生体にあえて餌を与える必要がある場合は、餌の種類ではなくて、与え方に工夫をしましょう。たとえば、ピンセットでつまんで顔の前まで持っていってやる、あるいは、一時的な処置であれば身体を傷つけないようにプラケースなどに掬ってその中で与える、といった工夫です。
 また、魚の種類やエビの種類が複数いる場合でも、種類ごとに餌を分ける必要はありません。たとえば、グッピーとネオンテトラとメダカとミナミヌマエビの4種を同居させていたとしても、みな同じ餌を与えていて大丈夫です。肉食のピラニアや草食性が強いプレコを一緒に入っている場合は、同じ餌というわけにいきませんが、それは与える餌の問題以前に、そもそも水草水槽に入れるべき種類かどうかの問題です。そこは別に考えないといけません。
 よって、「水草水槽に収容される一般的な小型魚やエビに関して言えば、餌は食うものなら何でも良い」と理解しておけば大丈夫と言えます。実際、熱帯魚やエビに、金魚の餌だけ、あるいは『テトラミン』だけを与え続けていても健康に累代繁殖します。
 ただし、個体によっては人工の餌を絶対に食わない場合もあります。また、コンテストに出品するグッピーならば稚魚のときにブラインシュリンプを十分に与えた方が良いでしょう。つまり、当然のことながら、同じ種類の餌では対応できない例外的な場合もあるということです。そのあたりはある程度柔軟に考えて対応する必要があることも理解しておきましょう。


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