A : 原因がいろいろ考えられるので一概には言えません。ひとつずつチェックし、問題に合った対策を施しましょう。また、エア噛みが原因でない可能性も検討しなければなりません。
フィルターの「エア噛み」と呼ばれるのは、フィルターのインペラー部(羽根が回っている部分)に気体が入り込み「プシュプシュ」「ガラガラ」と異音を発しながら水が流れている状態のことです。水が気泡を含みながら流れている場合もあります。
この状態は、主に、【A】気体が発生したり入り込みやすい状態になっている場合と、【B】濾過槽内の陰圧が通常よりも大きくなって入り込んだ気体が抜けにくくなっている場合、【C】その他の場合、のいずれか、あるいは複数の組み合わせで発生します。したがってその原因は様々あります。
エア噛みは外掛フィルターなどでも問題になりますが、特に外部密閉式フィルターでよく問題になるので、以下、密閉式フィルターで≪起きる可能性が高い原因≫を挙げておきます。
【A】気体が発生したり入り込みやすい状態になっている場合
(1)ホースの接続がきちんとできていない。それでその接続部から空気が吸い込まれている
(2)モーターユニット部を濾過槽に真っ直ぐはめなかった。それでその境目から空気が吸い込まれている
(3)モーターユニット部に着けるパッキンが劣化している。それで濾過槽との境目から空気が吸い込まれている
(4)モーターユニット部を濾過槽に載せるときに髪の毛などを挟んでしまった。それでそこから空気が入っている
(5)インペラに引き込まれる水が圧力の低下によって気泡となっている
(6)水槽水に多量のガス(O2やCO2など)が混じっていてそれが陰圧の濾過槽内で分離して気泡になっている
【B】過槽内の陰圧が通常よりも大きくなって他の要因を生んでいる場合
(7)吸水口につけたスポンジが詰まっている。そのために(1)〜(6)のようなことが起きている
(8)吸水側のホースやパイプの内側が汚れが着き過ぎている。それで(1)〜(6)のようなことを引き起こしている
(9)吸水側にプレフィルターをつけたため水が通りにくくなっている。それで(1)〜(6)のような現象になっている
(10)吸水側でホースのどこかが2つ折りになっている。それで(1)〜(6)のようなことが起きている
(11)濾過槽内が汚れ過ぎて水が通りにくくなっている。それで(5)の現象が起きやすくなっている
【C】その他の場合
(12)水面とモーターユニット部との高低差が小さ過ぎるため(5)の現象が起きやすくなっている
(13)排水側のパイプやホースが汚れで詰まってきている。それで気泡が抜けにくくなっている
(14)排水側のホースがポンプユニットよりも下にたるんでいる。そのため気泡が抜けにくくなっている
(15)本体を斜めに置いている。それで気泡が抜けにくくなっている
(16)設置直後・清掃直後のため濾材に挟まっていた空気がまだ完全に抜け切っていない
(17)エアレーションの泡などが吸水口に直接入っている
【D】エア噛み以外で異音が発生している場合
(18)モーターのシャフトが磨り減っている
(19)インペラーの中心部の穴の周りが、シャフトと接する部分でいびつに磨り減っている
(20)起動時のショックでインペラーの磁石が欠けてしまっている
(21)起動時のショックでシャフトが折れてしまっている
(22)シャフトを支えるゴムが硬化して回転にブレが出ている
(23)掃除の後に部品をキチッとはめ込まなかった
(24)掃除の後で組み立てるときに着け忘れた部品がある
(25)濾材の欠片がモーター部に入り込んでいる
(26)そもそもフィルター自体が不良品でモーター部に異常があった
以上をチェックすれば、たいていの異音は解決するはずです。ただし、それでも異音が止まらないことが現実にあり得ます。その場合はあれこれ悩んでいないで素直にメーカーや販売店のアフターサービスを乞うのが解決への早道だと思います。
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