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 : モスを流木につけてもまた剥がれてしまいます。しっかり活着させる方法を教えて下さい

  流木にモスを活着させようと四苦八苦しているのですが、何度やってもうまく活着してくれません。糸で綺麗に巻けば一応、活着はするのですが、茂ってきてトリミングしようとハサミで切ると、ビィーっと流木からはがれてしまいます。どうにか綺麗にピタッと流木に活着させる方法はありませんか?
 


 : まずは以下の点をチェックしてみて下さい。

 チェックすべき点は最低限5つあります。
(1)育成環境は合っているか
 モスは、光量が少なくても育つ丈夫な種類ですが、しっかり活着させて綺麗に生え揃えさせるためには、やはりそれなりの環境が必要になります。具体的には、十分な光量、適切な栄養分、適度なCO2添加、適正なpHなどです。
(2)きちんと貼り付けたか
 糸で流木に巻きつける際、モス同士が重なり合わないように薄く広げてつける必要があります。また少なくとも1週間程度は貼り付けた位置から動かないよう、そっとしておきましょう。さらに、よくあるのが裏表の間違いです。茶色い活着肢のある側が流木に接しないといけません。間違って逆に貼りけた場合でも生長の途中で勝手にねじれて裏表はいずれ直りますが、その分だけ活着までの時間がかかってしまいます。
(3)きちんと糸を巻いたか
  糸の種類は木綿糸でもナイロンの糸でも構いません。大切なのは巻く回数です。数回大雑把に巻いたのではダメです。巻き数が少ないと、モスと流木との間に空間ができてモスの活着肢がなかなか流木に届きません。また糸と糸の隙間からヤマトヌマエビや一部の魚がモスを引き出してしまうこともあります。したがって、「ちょっと巻き過ぎたかな」と思うぐらい密に巻いておきましょう。たとえたくさん巻き過ぎても糸と糸との間隔が3〜4mm空いていればモスが生えて出てくるのには十分です。
(4)適した流木を使っているか
 流木の中には、表面が次々にボロボロ剥がれてしまうものがあります。そうした流木に貼り付けた場合、せっかく活着しても流木の表面ごとまたはがれてしまうことがあります。ですから、巻く前に、濡らした流木の表面を爪でこすって堅さを確かめておきましょう。
(5)流木に活着しやすいモスを使っているか  
 現在ショップで一般的に売られているモスには、同じ名前で売られていても実際の種類は違っている、ということがよくあります。そして、その中には活着する性質が弱い種類も含まれています。運悪くこういった活着する性質の弱い種類を購入してしまっている場合は、他の点をいくら改善しても症状に変化がありません。ですから、まずはここまでに挙げた点を改善し、それでも症状に変化が表われないときには、さらに“モスを買い直す”という改善の余地が残されていることを覚えておきましょう。ちなみに、このような現状すら知らない店員はたくさんいるので、“ショップで店員に聞いて確かめる”という解決策はあまり有効ではないでしょう。認識のない店員ほど「間違いなく活着します」と答えたりします。また、モスの仲間は種類を見分けるのがたいへん難しく、素人が簡単にできることではありません。よって、現実的な解決策としては“すでに活着しているモスを少し分けてもらう”という方法がお勧めです。そうすれば、この問題を簡単にクリアできます。


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