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 : いわゆる“茶ゴケ”の除去と発生抑制の方法を教えてください

  水槽に『ろ過砂利』という砂利を敷いて、水草を十種類くらい植えています。
 で、水草に茶ゴケが結構ついてしまい、水槽の掃除をするときにスポンジで拭き落としているのですが、またすぐ発生してきます。一応、『テトラ アルジミン』という藻等の発生を抑制する液体を使用していますが、効果があまり無いみたいです。さらに、『P-CUT』というものを購入したんですが、茶ゴケにはまだ変化がありません。
  あと「水流が強いと藻などが発生しやすい」と聞きましたが、上部式フィルターなので、あまりそれはないかと考えています。水換えは週一回か二週間に一回のペースです。
  茶ゴケを除去・抑制するにはどうしたらいいでしょうか?


 : 根本的にはバクテリアの増殖と安定を見守りましょう。すでに生えてしまった分については、定規とオトシンで除去するのが常道です。

  いわゆる“コケ”(藻類)の決定的な解決法は、残念ながらまだ誰も見つけられていません。ですから、アドバイスも「こうすれば改善される傾向にある」というレベルになってしまいます。まずはこのことをご理解いただいた上で、具体的な手当ての方法を書いておきますね。
  アクアリウムの世界で一般に“茶ゴケ”と呼ばれているのは、下の画像のような珪藻(けいそう)です。葉の先につくだけでなく、底床の表面やガラス面などにもつき、場合によってはガラス面全体を覆ってしまうようなこともあります。まずは、この“コケ”であることを画像と比較して確かめて下さい。
  このコケと同じであることを確かめたら、次は手当ての方法です。
  茶ゴケがよく発生するのは、水槽を立ち上げたばかりの水槽や、濾過器に何か手を加えた直後の水槽です。また、乱暴な換水を行ったり水槽の内で薬剤を使ったあとでも見られます。これらの事実から、茶ゴケは濾過バクテリアが十分に働いていないときに発生しやすいと言われています。そして、逆に、濾過バクテリアが順調に働き始めると茶ゴケが徐々に減少し新たに発生することも無くなってくることも観察されています。
  したがって、端的に言えば、茶ゴケには特別な手当ては不必要でバクテリア類が自然に殖えて安定するのを見守っておけば良いし変に手を加えてバクテリアにダメージを与えない方が良い、ということになります。すでに大量に付着してしまっているならば、ガラス面は三角定規で削り落とし(換水で取り出す必要なし)、葉についてしまっている分についてはオトシンクルス ネグロを60センチ水槽なら2匹入れてみて下さい。1晩か2晩で大部分を食い尽くしてくれるはずです。
  ちなみに、『P-CUT』のコケ取り剤は効果が強力で、コケだけでなく一部の水草を溶かしてしまうことで以前問題になりました。また『アルジミン』も、一部の水草の生長に悪影響を与えます。したがって、水草水槽にその手の薬品を使うことはあまりお奨めできません。


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