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 : 蛍光ランプを多く着け過ぎてコケが出てきたようです。水草を増やせば対処できるでしょうか。

 水草水槽では、「CO2の強制添加無しなら蛍光灯は3灯の方が良い」というようなことを見聞きします。しかし、「何事も体験!」と思い、4灯にしてみたところ、3日でガラス面にうっすらとコケが出てきました。そこで質問なのですが、水草を増やすことでこの状態は回避できるでしょうか?また、生長の早い水草は、水中の栄養分の吸収も早いと考えてよいのでしょうか?


 : まずはランプの増灯が原因かどうか確かめて下さい。その上で、ランプの本数を減らすか光以外の要素のレベルを上げるか、どちらかの対処をすべきだと思います。水草の増量だけでは難しいでしょう。

 まず、そのコケが光量の増加が原因で発生しているのかどうか、確認が必要です。
 その水槽は設置して間が無い水槽ではないでしょうか。設置して1〜2ヶ月ぐらいはガラス面にコケがうっすらつくことがあっても、それは通常のことです。植物プランクトンを捕食する動物プランクトンなどが増えてくれば自然につきにくくなってきます。適度な換水以外はできるだけ水槽をいじらないでそっとしておきましょう。水槽が安定すればそのような心配も無くなります。
 設置から何ヶ月も経っていて今まで順調にきていた水槽であれば、おっしゃるように光量の増加が原因である可能性が高いですね。もしそうなのであれば、対処は、光以外の要素のレベルを上げるか、逆に光の量を減らすかのどちらかとなります。
 この点、水草を増やすことと水中の栄養分の吸収のことをお書きのところを拝見すると、水中のコケの栄養になるものを排除することでの対処を考えておられるようですが、その対処法にはあまり賛成できません。経験上、いったんコケが勢力を持ってしまった水槽では水草がその勢力を挽回するのは難しいと思うからです。生長の早い水草は概して栄養分の吸収も早いものですが、水草を増やすことで今の状態を治癒することは難しいと思います。水中の栄養分を減らすのであれば、水草で対処するよりも、丁寧に換水することの方が最も直接的で効果的な方法だと思います。ただ、いったん蔓延ってしまったコケが無くなるぐらいまで換水しようとすれば、それは相当の頻度と量の換水になります。しかしそれでは水槽の中のバランスが換水で崩れてしまいかねません。したがって、結局、ご質問のような場合に水中の栄養分を減らすことで対処しようとするのには限界があることになります。
 よって、やはり上述のように、光以外の要素のレベルを上げるか、逆に光の量を減らすかのどちらかで対処するのが良いと思います。
 具体的には、光以外の要素=CO2の添加量を少し増す、水温を少し高めにする、バランスの良い肥料を与える、水質調整は水草が好む水質の真ん中の値を狙う、などです。逆に光の量を減らす場合は単純にランプを1本減らすだけで済みますよね。
 以上を参考に対処してみて下さい。


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