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 : アヌビアス ナナについてしまった房状のコケはどうしたら取れますか

 黒い房状のコケなんですが、新しく生えてくることはほとんど無くなったみたいなんですが、アヌビアス ナナについてしまったものはそのままです(色はちょっと緑っぽくなりました)。生えてしまったものは無くならないのでしょうか。ヤマトヌマエビを導入しようかと思っているのですが効果はありますか。


 : 食酢をサッとつけてコケを枯らせ、枯れたところをエビに食わせる方法が良いと思います。

 おっしゃるように房状のコケは、発生が少なくなっても、すでに生えてしまった分はなかなか消えてくれないですね。しかし、黒っぽかったのが緑っぽくなってなってきているということは、元気を失ってきている印だと思います。時間はかかると思いますが、そのままにしておけばいずれ寿命とともに消えていくでしょう。
 手っ取り早く取り除いてしまう方法としては、コケを枯らす作用のあるものを塗ったり吹きつけたりするのが一般的です。木酢液や薄いリン酸、塩酸などの酸の類い、他にも過酸化水素水や消毒用エタノール、漂白剤、ADA社の「フィトンギット」、石鹸など色々なものが使えます。ただし、取扱いや処理の容易さ、入手のし易さ、あとの生体への影響などを総合的に考慮すると、私のお勧めするのは“食用のお酢”です。
 使い方ですが、まず房状のコケがついている水草を、めんどうでもいったん水から取り出します。そして食酢の原液をハケでコケに塗ります。このとき、水草の本体にはできるだけつけないように気をつけて下さい。水草にもダメージを与えますので。アヌビアスやヤマサキカズラなどの場合は、活着のために伸ばしている根のような部分には特に気をつける必要があります。下手に付着させると枯れてしまいます。
 コケに食酢を塗り終えたら、30秒から1分ぐらい放置し(食酢に限らず、やり過ぎると葉まで傷めます)、汲み出した水槽の水で塗った部分をサッとゆすいだ後、水草を水槽へ戻します。塗るのに時間がかかってしまった場合は待たずにすぐゆすいでしまいましょう。また少々酢が水槽に入っても問題はありません。
 水槽に戻した直後は、コケには何ら変化が現れていないと思います。しかしコケは大きなダメージを受けているはずで、2日、3日と経つうちに色が抜けて白く枯れてくるはずです。そうしたら、次にエビを投入してエビに食べさせてしまいます。エビの種類はミナミヌマエビでもヤマトヌマエビでもビーシュリンプでもかまいません。水槽の水質や水温に合わせて選んで下さい。あるいは単に入手しやすいものを選んでも大丈夫でしょう。コケがついている葉2枚についてヤマトなら1匹、ミナミなら6匹ぐらいで換算して入れれば綺麗に取ってくれるはずです。また、あとのことを考えれば、もっと少ない匹数に時間をかけて取らせても良いでしょう。このあたりは、様子を見ながら判断して下さい。
 以上の手順を踏めば、生えてしまった房状のコケもだいたい除去できるはずです。万が一酢を塗っても効果が無かった場合は、もう一度同じ手順を繰り返します。
  私の場合は、ハケで一箇所ずつ塗っていくのが面倒なので、小さな器に食酢を入れておきそこへ水草の葉の部分だけをサッとくぐらせるようにしています。ただし乱暴にやればその分だけ水草が枯れる危険が増しますから、乱暴にし過ぎないように注意は必要ですね。


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