水草水槽のセッティング4・・・上部フィルター編

使用する器具について
  


02.04.01


 

<水槽>

 水槽については、どれでも構わないと思います。好みの問題でしょう。すでに購入したものがあるなら、あえて買い直す必要は無いと思います。

 もしこれから購入するなら、水槽の上面の左(または右)に黒い帯状のフチがあるものは避けた方が良いと思います。ちょっとした差なので気にしなくても良いとは思いますが、照明の光が、少しだけそのフチで遮られてしまうからです。ちなみに、この黒い帯のフチは、一昔前に標準的であったバイメタル式のサーモスタットをそのフチに空いている穴に突っ込めばちゃんとそこで引っかかって留まってくれるので便利なものでした。しかし今はサーモはほとんど電子式になったので、あまり必要性はないと思います。
 ちなみに私のお勧めの水槽は「NSSO スティングレー106」です。

 

<フィルター>

 すでに購入してしたものがあるなら、必要に応じてそれにCO2を逃がさないようにする改造を加えます。くわしくは、こちらをご覧下さい。
 水の落下口につけるエルボーパイプは、ホームセンターで水道管として売られている塩ビパイプが加工し易くて良いです。

 これから購入する場合、お勧めはニッソーの「スライドフィルター」です。消音フロートや水の落下口のエルボーパイプなど、各所に工夫が凝らされていますし、モーターも概して長寿命です。

 

<エルボーパイプなど>

 CO2を逃がさないように改造を加える必要がある場合、それに使う物も必要に応じて揃えます。

 

<濾材>

 私の場合、フィルターに付属してくる濾材は使いません。水中の悪いものを吸着してくれる作用のあるものが付属してくることが多いと思いますが、このような性能をもつ濾材の中には、使っているうちに、やがてその吸着した物質を放出し始める製品があるからです。

 お勧めは、シンプルに「ウール(250〜500円くらい)」と「エーハイ サブストラット 1L(1300〜2000円くらい)」の組み合わせです。
 「シポラックス」は長寿命ですが使用開始時にpHを上げる傾向があるので、このセットではあまりお勧めできません。またスポンジ類は、上部フィルターの場合、光があたって劣化が早まるので避けた方が無難です。軽石などのpHを下げる傾向のある濾材代替品は、やはりあとになって吸着したものを放出し始めるものがあるのでやめた方が良いです。

 

<底床材>

 底床については、妥協は許されません。「ソイル」や「赤玉土」のような土系のものにすることを強くお勧めします。すでに「大磯砂」や「フィリピン砂」「南国砂」など海産の砂を敷いて使ってしまっている場合は、もったいないですが、ぜひ全交換してください。
 海産の砂を使って上部フィルターの水草水槽を維持するには、限定された水草の種類だけを使い、高度な技術であたらなければなりません。
 一方、土系の底床にすれば、ずっと楽に維持することが可能になります。

 お勧めは、赤玉土か、「アクアソイル アマゾニア」 です。

ADA社「アクアソイル アマゾニア」。
60センチ規格水槽なら、左側の9リットル入り1袋で足ります。価格は1500〜2200円くらいです。
赤玉土は、園芸用の土です。様々なメーカーから様々な製品が売られています。
画像のものは18リットル入りで、近くのホームセンターで500円以下で買えました。
粒の大きさは、「小粒」が一番使い易いです。

 

<サーモスタット・ヒーター>

 購入済みの場合は、それが火災対策がついた製品であるかどうかを確かめてみてください。火災対策つきでない場合は、ヒーターだけでも対策品に買い替えることをお勧めします。ヒーターは1500円くらいで対策つきのものが買えます。このぐらいの額を惜しんで家族やご近所を危険にさらすのはバカげています。
 ヒーターだけでも絶対に火災対策つきのものにしましょう!

 

<照明器具>

 もし、蛍光管が1本しかついていない蛍光灯を買ってしまったのであれば、もったいないですが、2本ついた蛍光灯に買い替えることを強くお勧めします。1本だけで水草水槽を維持するのは、たいへん難しいです。
 お勧めは、「ニッソー カラーライト600・2灯付(2980〜5980円)」です。

 蛍光灯については、2灯式のものに、さらに光量を多く確保するためにアルミ箔を貼るなどの工夫をします。くわしくはこちらをご覧下さい。

 

<ガラスフタ>

 水槽にはフタが要ります。フタを閉めないと、水槽の水分が蒸発して蛍光灯を傷めます。
 市販されているガラス製のフタには、上部フィルターを使った場合に大きさが合うようにカットされたものがあるので、その点をよく確かめて購入するようにします。
 「ニッソー スティングレー106」なら、オレンジ色のラベルが貼られたフタがそうです。

 

<肥料>

 「テトラ イニシャルスティック」(画像左端)のような底床に敷くタイプの肥料を敷いても良いですが、赤玉土を使う場合、水草を抜いたときに根について底床の面へ出てくるので、見た目が悪いです。液肥だけでも十分用は足りるので、敷かなくても良いと思います。

 この水槽で液肥についての私のお勧めは、「ハイポネックス 洋ラン液」と「ハイポネックス 活力液」です。これらを、必要に応じて注射器で底床の下に注入します。ただし水草の種類によっては(ルドウィジアやヴァリスネリアの仲間を多く植えるなど)ハイポネックスは「原液」の方が良いこともあります。

 

<その他>

 以上の他に、水換えの道具や魚を掬うネット、水草を植えるピンセットなど、細かい道具が必要になります。→この点については、まだコンテンツを作っていないので、他の優れたサイト、たとえば「魚のきもち・・・」の“器具編”などを参考にさせてもらって下さい。

 

 

 ここまでの器具についての話しのうち、最も重要なのは、

・ 2灯式の蛍光灯を使うこと 

      と、

・ 底床には土類を使うこと

という2点です。この2つを実行しないと、なかなかうまくいきません。必ず実践されるようお奨めします。

 

 



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