■GOODA■

ミナミヌマエビの抜け殻
 


02.07.07 03.05.25(画像追加)


 

 エビは身体を大きく成長させるために、ときどき身体を守っている堅い鎧である殻を脱ぎ捨てます。この「脱皮」は、水槽の中でしばしば観察できるので、エビを飼っておられれば、少なくとも1度や2度は目にしたことがだれでもあるはずです。
 しかし、脱皮したあとの「抜け殻」については、紹介されることがほとんどありません。そこで、ここでは、その脱皮したあとに残される抜け殻に焦点をあててみました。
 ただし、私は“決して”「抜け殻フェチ」というようなものではありません。脱ぎ捨てられたパンストにも興味はありません。
 念のため。

 エビは、脱皮の時期が近づくと色と柄が濃くなります。
 脱皮は水草などにつかまって行われるので、脱皮直後はそのままの形で抜け殻が残っていることもあります。
 しかし、たいていの場合は、身体を殻から引き抜くときの反動で、抜け殻は水底に沈んでいきます。
 沈んで行く抜け殻です。

 腹脚の1本1本、触覚の1本1本まで、きれいに抜け殻になっています。

 背中の部分がパックリと割れていて、そこから身体を引き出したのがよく分かると思います。

 脱皮の時期が近い場合、水質に変化を与えると、その脱皮の時期が早まることがあります。
 これが、孵化間近の卵を抱えた雌だった場合、産卵からの苦労も厭わず卵を放棄し、そして脱皮してしまいます。卵がいくつか腹脚から離れていなくても、卵もろとも殻を捨ててしまいます。卵は腹脚の外側につけて抱えられているので、脱皮をすれば必然的に身体から離れてしまうのです。
 したがって、飼育者としては、卵を抱えた個体を別の水槽に移動させるようなことは極力避けた方が良いということになります。

 抱卵した個体を別水槽に隔離して水質変化を与えたために、卵もろとも殻を脱ぎ捨てられてしまいました。
 隔離する場合は、脱皮直後である抱卵後すぐにするか、あるいはプラケースなどでその水槽の水ごと掬い取るべきですね。

 

 

03.05.25 ぎょぴさんから面白い画像をお借りできました。(-人-)感謝

ミナミヌマエビの近縁「インドグリーンシュリンプ」の抜け殻です。

 

 



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