■GOOD AQUA■

クリスタルレッドシュリンプ
 


01.07.25 02.04.18構成変更 03.01.14デザイン変更 03.01.22リメイク


 

私のお気に入りのタンクメイトの1つ、「クリスタルレッドシュリンプ=CRS」です。鮮やかな紅白の色彩で目を楽しませてくれるCRSは単なるコケ対策のメンバーではなく、立派な観賞対象となります。

 このクリスタルレッドシュリンプ=CRSは、ビーシュリンプの突然変異で現われる赤いタイプを、名古屋の(当時)寿司店経営の鈴木康久さんが固定されたものです。ビーシュリンプを飼っているとごくたまに茶色や赤色の個体が出現することは昔から知られていましたが、この赤い個体を固定しようと考えた鈴木さんのその発想と、そして何より固定を成功させたそのご努力には頭が下がる思いです。「固定させたら綺麗だよな・・」ぐらいは、おそらく何人もの方が考えたはずですが、それを実際に実行に移しそして成功させた鈴木さんはすごいです。
 このあたりのお話は、すぎっちょさんのサイト=「くりすたるれっどわ〜るど」の中にある“栽培センタ〜News”のコーナーの“たった一人のプロジェクトX”に詳しく掲載されています。

 ところで、最近アクアリウムを始めたばかりの方の中には、このクリスタルレッドシュリンプ=CRSがあまりにも目立つ色をしているため、“クリスタルレッドシュリンプ=CRS”という「種」のエビが存在しているかのように誤解している方もいらっしゃるようです。しかし、このエビは上述のように“ビーシュリンプ”から分離・固定されたものですから、「種」としては“ビーシュリンプ”そのものです。色が紅白になっているだけです。したがって、飼い方はビーシュリンプと基本的に同じということになります。

← CRSは、ビーシュリンプの色の黒いところが赤に置き換わったエビです。白いところは元のビーシュリンプと同じです。
 小さなうちは、この白い部分が多くまた赤い部分の色の濃いのがふつうです。

 大きなるにつれて赤い部分が薄くなったり白い部分が細い線に変化していく傾向があります。これは生長につれて色素の多い細胞の間隔が広くなるからだと想像されていますがまだはっきりしていません。 →
 またCRSには「色のつき方」によって“グレード”がつけられています。詳しくは「くりすたるれっどわ〜るど」で。

← 産卵を繰り返して成熟し切った巨大なメスだと、このように白い部分がほとんど無くなり全身真っ赤になる個体がよく見られます。もしかしたら、ホルモンが影響しているのかもしれません。
 紅白のCRSが水槽の中にたくさんいる光景は、小型魚を水槽の中にたくさん泳がせるときの楽しみとよく似ています。また、CRSちょっとしたことですぐに死んでしまうため飼育が簡単ではありません。それがよけいに多くの方の「よし、私も水槽の中にCRSをうじゃうじゃにしてやる!」というチャレンジ心に火をつけるようです。
 ただ、CRSを大量に繁殖させようとすると、水槽の中に他の生体=魚を入れるのをある程度我慢しなくてはいけなくなる短所もあります。魚がブラインシュリンプを好んで食べることから分かるように、雑食性の魚は一般に甲殻類が大好きです。したがって、生まれたばかりのCRSの子供は魚の絶好の餌になってしまいます。
 見た目に美しく、仕草も可愛く、その上水槽の中で繁殖させることもできるCRSは水槽のマスコットとして今一番人気です。飼育の難しいところも魅力の一部になっているのかもしれません。

 

 

N・Oさんから貴重な画像をお借りできました。(-人-)感謝 03.05.17
(「」内はN・Oさんのコメントです。)

「ビーの稚エビが生まれました!コイツは赤黒ハーフと赤の子供なんですが形質的には黒のようですね。孵化一日と言ったところなのですが、尾っぽが針みたいになってるのが面白いです。」

 



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