魚の体力を回復させる  02.01.05

 以下は、新しく買ってきたときや病気に罹った後など、魚が極端に体力を落としているときに役に立つ方法です。
 具体的な方法はきわめて簡単で、プラスチックの容器を水面に浮かべ、そこに魚とブラインシュリンプを入れるだけです。

 容器は、ガラス製だと沈んでしまうのでダメです。100円ショップで買えるプラスチック容器や、豆腐が入っていた容器などが使い易いです。
 容器に、体力を落としている魚を水ごと掬いとって、そこへブラインシュリンプを入れてやります。これで魚は他の元気な魚に餌を奪われることなく、ゆっくり自分のペースでお腹一杯になるまで栄養を摂れます。
 これを朝晩の2回、3日〜1週間続ければ、体力が回復して、餌取り競争にも参加できるようになるはずです。

 この方法で注意しないといけないのは、魚を網で掬わない、ということです。朝晩2回も網で掬うと、表皮の粘膜が取れてさらに弱ってしまいます。
 魚をうまく容器に入れるにはコツがあります。容器を裏返しにして中に空気を入れたまま沈め、魚に容器を近づけたところで容器を表に返して、空気を一気に逃がすのです。こうすると、水がドッと容器の中に流れ込むので、弱っている魚も水とともに容器に入ってきます。そこで、容器をそのまま静かにかつ素早く水面まで持ち上げます。そして、少し水を減らし、水面に浮かべ、そこへブラインシュリンプを入れます。ブラインシュリンプを入れるとき、少々塩水が入っても、塩そのものの量はたいしたことはないので気にする必要はまずありません。
 魚も、日にちが経つと、「ここに入れば餌をもらえる」ということがだんだん分かってくるのか、自分から容器に入ってくるようになったりします。
 また、容器に隔離しておく時間は、30分程度にしておきます。あまり長く入れておくと酸欠になりかねません。

 

 上の画像は、買ってきたばかりのペンシルです。ガリガリに痩せていてまともに餌をとれない状態だったので、この方法で体力を回復させているところです。こうして隔離してやっても、ブラインシュリンプを1匹食べるのに1分ぐらいかかっていました。もちろん他の元気な魚と一緒にして餌をやったのでは、この魚に餌は回ってきません。
 このペンシルは、この処置を3日続け、それからブラインシュリンプと、テトラの「ステープルフード」を同時に与えることを2日続けました。これで、乾燥飼料にも慣れ、このあとは乾燥飼料だけで元気に育っています。