季節の変わり目の水温設定  01.08.15

 水槽を維持していると、新しい魚を導入したわけでもないのに、すでに水槽に馴染んでいるはずの魚に、突然白点病が発生することがあります。そして、その確率が特に高いのが、実は「春」と「秋」です。

 魚に白点病が発生する原因として最大のものは、「水温の急激な低下」です。
 時間をかけて徐々に水温を下げる分には、魚は幅広い適応をみせます。しかし、「短時間」のうち下がると、それがたった2度だったとしても、白点病を発病することがあります。

 では、なぜ「春」と「秋」が危険なのでしょうか?

 冬の間は、水温が「下がろう、下がろう」とする一方なので、ヒーターが頻繁に働いてこの水温の低下を防いでいます。したがって、サーモで設定した温度付近を常に維持した状態になっています。
 ところが、春になると、気温が上がってきて、昼間(特に照明が点灯している時間帯)は、水温がサーモの設定温度を超える状態になります。そして、夜になると、気温が下がり、水温も設定温度まで一気に下がるのです。
 秋についても同様のことが起こります。夏の間は暑いので、水温が設定温度を上回ったままの状態が3〜4ヶ月続きます。ところが、夏の終わりになると、夜に急に冷え込むようになります。この時期、昼間はまだ温度が上がり過ぎるので、冷却用のファンを回していることも多いはずです。それだけに、夜に冷え込むと、水温が設定温度まで一気に下がってしまう事態になります。
 だから、「春」と「秋」に、白点病が発生し易くなるわけです。

 そこで、対策です。
 市販本にはあまり書かれていませんが、知っている人は知っている(あたりまえ!ヾ(-_-))簡単なコツです。
 ずばり、「春と秋は、サーモの設定温度を2度ぐらい高めに設定しておく」のです。
 冬の終わりになったら、3日ぐらいかけて、サーモの設定を2度ぐらい上げます。夏の終わりの場合は、夜も暑いうちにサーモの設定を上げておくのです(もちろん夏場もサーモとヒーターはつけたままにしておきます)。
 こんなちょっとしたコツで、白点病の発生を防止できます。

 ちなみに大阪近辺では、毎年、ゴールデンウィークの前あたりで、昼間水温が上がり始めます。よって、うちでは、その前に手を打っています。 夏は、8月のお盆の頃に、夜間、急に気温が下がります。よって、それまでに設定を上げています。