「カンタン逆サーモ」  01.06.14

 最近はICサーモがほとんどなので、水槽冷却用のファンを回すための逆サーモ(温度が下がると止まる)も、ICサーモを改造して自作されている方が多いようです。なかなか良さそうな改造方法が、あちこちのサイトで紹介されています。

 しかし私のような「手抜き志向」の者にとっては、もっと簡単な方法があれば、少々の難点に目をつぶってでもそちらへ流れていきたいものです。
 
 そこで紹介するのが旧式のバイメタル式サーモで作る「カンタン逆サーモ」です。

 ただし、「カンタン逆サーモ」には次のような難点があります。

(1)本体を水槽に浸けるタイプなので目立つ
(2)接点が焼きつくことがある。だから年1回の接点みがきが不可欠になる
(3)誤差がけっこう大きい
(4)メーカーの保証外になる

 (2)については、簡単な安全対策があります。夏場もサーモ&ヒーターを外さないでおけば済むはなしです。もし外出中にサーモが焼きついてファンがとまらくなっても、冬場と同じようにサーモとヒーターがついていれば、水温が下がった時点でヒーターが稼動して水温の下がり過ぎを防いでくれます。夏場も外さないでおく方がサーモやヒーターのゴム部品の劣化が少なくてすみますし。
 また、接点みがきは、目の細かい紙ヤスリで軽くこするだけの話しなので、それほど面倒なことはありません。1年に1回やれば足りるはずですし。

 「カンタン逆サーモ」のメリットの方は次の通りです。

(1)何といっても改造が簡単です。だれにでもできます
(2)それに、とても安上がりです

 ICサーモの改造ができる方は、IC式の方が応用がきいていいかもしれませんが、まあ、ここでは私がやっている方法をご紹介する、ということで・・。

 もちろん、やるときは自己責任でよろしく。


<改造の仕方>

私が逆サーモとして使っているバイメタル式のサーモです。ニッソー製で、実勢価格1280〜1850円ぐらいです。投売りで500円以下ってこともあります(最近はだれも買わないからか?)

150Wまで接続できます。冷却ファンなら、余裕ですが、もちろんクーラーなんかは接続できません。

ガラス管から中身を抜き出します。ガラス管にキャップのゴムがひっついてしまっている場合は、ゴムを傷つけないようにつまようじを間につっこんで剥がしてやります。そうするとかんたんに中身を抜き出せます。
抜き出せたら、先の方にあるこのゴム輪を抜き取ります。
すると、このようにばらけます。
要点は、「ここのバイメタルを裏返すだけ」という、簡単な改造です。
ビスをはずすと、裏側のナットとワッシャーも取れます。(失くさないように。)
バイメタルを裏返して、再びビスで留めます。もちろん裏側からナットも締めます。
再びガラス管に挿入すれば終わりです!

あとは、サーモに付属してくる金具で水槽のフチに引っ掛け、上部のツマミで設定温度を調整するだけです。

 


追加情報1 サーモを固定する金具

バイメタル式サーモに付属してくる金具はこういうものです。
柔らかい金属でできていて自由に曲げることができます。

使うときは、本体にこのように取り付け(上下逆に着けた方が良い場合もあります)、水槽のフチに合わせて曲げれば水槽の中に落ちたりしません。

 

追加情報 2 接点の掃除

接点を掃除するには、まず本体をガラス管から抜き出します。

バイメタル部分をやさしく広げてやると、両方の金属板に小さなポッチが見つかるはずです。これが接点です。
長く使っているとこの部分が溶けて変形してきたり炭素がついて接触が悪くなってきます。よって1年に1度ぐらいの頻度で点検しなければなりません。
異常があれば、ビスを緩めてバイメタル部分を本体から外して掃除します。汚れや変形の程度に合わせて目の細かいやすりやサンドペーパーで形を整えればOKです。