ジベレリンの効能


REDさんから、植物ホルモンの一種=ジベレリンの効能について投稿をいただきました。REDさん、どうもありがとうございます。 03.01.07 


植物生長促進剤“ジベレリン”を水草に応用した場合の効能

RED 2003/01/05

 前に掲示板の方へ書き込みした植物ホルモン関係をいろいろいじくっていたのですが、矮化剤は残留性が高い上に水槽全体に効果が及んでしまう製品が多く、なかなかよいものが見つかりません。

 一方で葉の伸張促進や休眠打破に効果のある、ジベレリン(タケダ ジベラ錠)を使った球根の休眠打破のテストがようやくできたので、これについて書いておきます。

 サンプルはアポノゲトン フェネストラリス(マダガスカリエンシス)。
 かなりの巨大株だったのですが、真冬に通販で買ったために休眠に入ってしまいました。新芽の展開がまったくないのを確認したので、水槽水にジベレリンを溶かして50ppm溶液を作り、球根を30分間漬け込みました。

 翌日新芽が動き出し、3日後には葉が十分に伸張。次の新芽も出てきました。が、ジベレリンの効果がきれたのか、1週間程度で爆発的な伸びは止まり、ゆっくりとした成長に戻りました(休眠に戻る様子はありません)。

 このほか、だいぶ前になりますが、真夏に購入したミクロソ 本ナローが暑さのために成長が止まり、4ヶ月間棒のまま(茎だけ)の状態になっていたものがあったのですが、これを同じ濃度のジベレリンに漬けたところ、3日後に針先のような新芽が吹き出し、成長を再開した例もありました。

 植物生理にダイレクトに影響を与える薬なので効果があるのは当然なのですが、休眠した球根の処理には相当な効果が期待できます。ニムファやクリヌムでも、おそらく同様の効果が期待できるでしょう。
 また、つけ込みでは水槽内の他の植物への影響は微小なので、使いやすいというのもメリットです。

 なお、この薬は「水草をよく育てる薬」でも、「元気にする薬」でもありません。ムリヤリ成長させたり休眠を破ったりする薬なので、弱った株に使用するとトドメを刺します。スイレンをひとつダメにしたこともありますので、使いどころは見極める必要がありそうです。

 植物ホルモンでは、このほかにサイトカイニン(細胞分裂促進)が水草に利用されることが多いようですが、こちらの経験者がいましたら情報お願いできないでしょうか?いわゆるグリーンゲインやハイケルプといった製品に含まれています。

 


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