鉛製おもりの劣化例


水槽の底に水草などを沈めたいときに便利な鉛の錘(おもり)ですが、以前からその有害性を懸念する声もあります。
実際、化粧品や食物によって鉛を体内に取り込んでしまった人体には害が出ることは分かっていますし、釣り人が残した鉛の錘を鳥が食べて鉛中毒になってしまう例も広く知られています。したがって、鉛が生体に何らかの悪影響を与えることはまず間違いないと思われます。
そのような生体への危険性の存在を前提に、水槽の中に入れられた水草を束ねるのに用いられた鉛(板錘)がどのように劣化するか、その事例を、N・Oさんが画像でお寄せ下さいました。これは貴重な情報だと思われるので、許可を得てここに転載させていただきました。 02.11.29

鉛の板錘が時間とともに劣化していく様子

N・O 2002/11/20

以前使っていた鉛の板おもりです。
捨てずに取ってあったのを昨夜やっとの思いで発見しました。

左から、 だいたい使用1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月 の様子です。
もともと厚みがあまりない製品(0.3mm位)のためかボロボロに劣化するのが結構早いようです。

 


すいらく 2002.11.29 

 この他に、N・Oさんと他の方との情報のすり合わせから、今のところ以下の点についても分かっています。
・ この画像と同程度の劣化が起きるかどうかは、水槽による(これほど顕著な劣化は起きない水槽もある)
・ この劣化と魚の変調との因果関係はまだ不明

 更に、鉛の使用の是非については、水槽のキーパーの考え方にも左右されます。
 具体的には、おおよそ次のどちらの基準をもつかによって是非が分かれているのが現状のようです。
<基準A>
:少しでも危険性のあるものは水槽の中に持ち込むべきでは無い
<基準B>
:魚などにはメリットがデメリットを上回っていれば構わない

 ちなみに、当サイトは今のところ、後者の基準に依っています。
 もちろん、これらの基準のどちらが「正しい」ということも無いと思います。まさに水槽を維持している人の考え次第だと思われます。

 但し、魚やエビ等に実際に害が現われ、その害と鉛の使用とに因果関係が濃く疑われれば、後者の基準によってでも、使用は避けるべきことになります(=デメリットの方が上回る)。
 したがって、そのような情報が得られれば、またここに載せたいと思います。



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