水草水槽のセッティング4・・・上部フィルター編
上部フィルターで水草水槽
02.03.10 02.03.23追記
熱帯魚飼育のための「5点セット」「15点セット」などの水槽セットは、ホームセンターやスーパーなど熱帯魚ショップ以外の場所でもよく売られていて入手し易くなっています。また、これらセット売りのものは割安な価格設定になっています。したがって、熱帯魚・水草の飼育を始めるにあたってこのような「セット」を購入された方はけっこう多いはずです。
しかし、これらのセットには、水草水槽に向いているとは言い難い上部(式)フィルターがセットとなっていることが多いです。蛍光灯は、最近でこそ1灯式から2灯式に替わってきていますが、フィルターに関しては、外部フィルターが高価なこともあっていまだに上部フィルターがセットされている場合がほとんどです。さて、そこで問題が起きます。
「水草水槽を作りたいのだけれど、もっている飼育セットは上部フィルターだ! せっかく買ったのに、また新たに外部フィルターを買わないとだめなのか?上部フィルターでは水草水槽はできないのか?」
という疑問です。
この疑問に対する答えは、
「上部フィルターでも水草水槽はできる!」
です。よく「無理だ」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、そんなことはありません。コツさえつかめばなんとかなります。
上部フィルターを用いた水槽には、セットするとすぐに気付く特徴があります。それは「水槽内の変化が緩やか」という特徴です。
水槽内の変化が緩やかなので、立ち上がるまでに比較的時間がかかります。実際にセットしてみると、完成までには4〜6ヶ月かかります。
「え〜っ!そんなにかかるんかいなぁ〜」
って思いません? 私はそう思います。でも、ここでちょっと考えてみてください。エーハイムなどの外部密閉式フィルターでCO2添加あり・強光量の水槽をセットしたとき、ふつう完成までにどのくらいの期間がかかるでしょうか。
途中でコケが発生したり濁りがでたりして、結局のところ、3〜4ヶ月ぐらいかかるのがふつうのはずです。
ご自分の水槽でのことを思い返して日数を数えてみてください。メーカーのパンフレットや月刊誌に載っているように1ヶ月でレイアウトが完成するようなことは少ないと思います。と、このように考えれば、「4〜6ヶ月」はそんなに極端に長くはないようにも思えます。1.3〜1.5倍ですね。週末にしか水槽に手を入れる時間がとれない私なんかには、ちょうどよいペースでのメンテナンスになります。
また、一方で水槽内の変化が緩やかであるということには、大きなメリットがあります。
「もっとも良い状態を観賞できる期間が長い」というメリットです。完成までに時間が長めにかかっても、いったん水景が完成に到れば、その綺麗な状態を観賞できる期間も長くなります。強光量のオプチマムで育てている水槽だと2週間に1回、ヘタをすれば1週間に1回ぐらいのペースでトリミングを繰り返さないと綺麗な水景を観賞し続けることができません。しかし、上部フィルターを用いた場合ではそんなことはありません。仕事をもっている人間にとっては、むしろこちらのゆったりしたペースの水槽の方が良いかもしれません。
さて、上部フィルターで水草水槽をうまく仕上げるには、いくつかのコツを押さえておかなければなりません。
そこで、以下このシリーズでは、実際の水槽の画像を例にしながら、そのコツを中心にみていきたいと思います。
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