有名なドイツの水草専門メーカー「デナリー」社が発行している水草入門書です。 (洋書)
● 構成 :
全部カラーページです。前半はデナリー氏が提唱する水草育成(総論)と水槽の設置と維持法、およびレイアウトの作例集になっています。そして後半が水草図鑑と各種類の育成法の解説です。
● GOOD :
・ テトラ本に比べると画像もきれいですし、レイアウトも見易いです。
・ 水草専門メーカーであるデナリーの水草育成に対する考え方とその方法論を一通り学べます。
● NO GOOD :
・ 私の知る限り、ショップにはあまり置かれていないですし、置いてあってもドイツ語版なので、読むのに苦労します。
・ また、ページ数が少なくサイズも小さい本なのに色々な項目が詰め込まれているため、それぞれの項目の内容自体はそれほど充実しえいるとは思えませんでした。
● コメント :
デナリー社からはドイツ語版、英語版、フランス語版が出されているようです。日本語版があるのかどうかはわかりません。私は見たことがないです。ドイツ語版は、以前はたまにショップに置いてありましたが、最近ではあまり見かけなくなってしまいました。
ただ、ドイツ語で書かれてあっても、アクアの専門用語ばかりなので辞書を引けばだいたいの意味を把握できます。興味深い内容なので、ショップにあれば買ってみても良いと思います。
内容的には、デナリー氏が提唱している水草の育成方法とレイアウト法を解説しているため、当然のことながら「デナリー製品をここでこう使うと良くなる」といったような記述が各所にあります。
ところで、ショップでは様々メーカーから発売されている色々なアクアリウム用品が並んでいますが、それらアクアリウム用品は、それぞれ、各メーカーの「アクアリウムの維持」に関する独自の考え方やノウハウに基づいて作られています。
このことを逆から言えば、アクアリウム用品をうまく使いこなしたければ、「そのメーカーが、アクアリウムの維持についてどう考えていて、その製品は何の目的で作られているか」を理解していなければならない、ということです。
そこで役に立つのが、この本のようなアクアメーカーが自ら編集して発行している本です。この種の本は、まともなメーカーはみな出ています。この種の本を読んで“内容を比較”すると、それぞれのメーカーの提唱する維持方法の差がはっきりわかるとともに、水草水槽への理解が格段に高まるはずです。
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