上の「月刊フィッシュマガジン」の別冊に対して、こちらは「月刊アクアライフ」の別冊のアクアリム入門書です。以前出されていた「新アクアライフ入門」の全面改訂版のようです。最近出版されたばかりの新しい本です。
● 構成 :
様々な内容が少しずつ収録されています。飼育者のお宅訪問、熱帯魚の原産地情報、水槽のセット方法、維持方法、器具の知識、熱帯魚・水草図鑑、魚種ごとの飼育方法、水草水槽のセット方法、水草の育成方法などが収められています。
● GOOD :
・ 熱帯魚と水草の両方についての基礎知識を身につけることがきる本です。
上の「新熱帯魚入門」がほぼ熱帯魚メインの内容になっているのに対し、こちらは水草にも重点がおかれています。水槽のセット方法も、水草水槽が熱帯魚水槽と別に分けて解説されています。
・ したがって、水草と熱帯魚の両方を収容する水草水槽の“入門書”としては、「新熱帯魚入門」よりこちらの方が良いかもしれません。
・ 水草については、トリミングの仕方やレイアウトの構想の仕方など、具体的かつ実践的な内容が多いです。
● NO GOOD :
・ ページ数が少ないにもかかわらず色々な内容が詰め込まれています。したがってこの本だけだと実際に水槽を維持するための知識が基礎的なことに限ってもそろわない可能性もあります(例えば、セット方法の解説で大磯砂を酸処理せずに敷いている)。
・ 無茶な解説(例えば、水槽セット後2〜3日したから魚を入れるのが通常、としていたりする)も散見されるのが残念です。
● コメント :
短所はあるものの、“入門書”としては適度なページ数で読み易いように思います。基礎的な知識もそれなりに吸収できますし。
ただし、この本だけだとすぐに知識の不足を感じるはずなので、この本に書いてあることを理解して覚えたら、早い時期に他の詳しい本で知識の補充をした方が良いと思います。図鑑部分に限っても、掲載種数が少ないのですぐにもっと分厚い本が欲しくなるはずです。
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